先日、百均で買い物をしていたところ「Made in PRC」なるものを見掛けました。どこか知らない国で作られた製品かと思いきや実は中国産らしいです。

この「PRC」とは、中華人民共和国の英文表記「People’s Republic of China」の略語で中国産を意味しているのです。

他にも韓国産が「Made in ROK」と表記されている場合があるそうでとっても紛らわしいですよね。

・MADE IN PRC = MADE IN CHINA = 中国製
Temu、AliExpress、Sheinなどが有名

・MADE IN ROK = MADE IN KOREA = 韓国製

なぜ PRC 表記にするの?

ネット上の情報を探ると、かつて「中国製」というと低価格で品質も劣るという固定観念が根強く存在していることが分かります。そのため、一部の企業は消費者の先入観を少しでも回避しようと原産国表示を「Made in China」から「Made in PRC」に変更する例が増えています。しかし、こうした表記変更が必ずしも問題を解決するわけではありません。

「PRC」という表記は、中華人民共和国の正式名称の頭文字を取ったもので、表面的には従来のネガティブなイメージから距離を置く意図があるようです。しかし、消費者が「PRC」と聞いた場合、結局は中国製であることに変わりはなく、その効果には疑問も残ります。企業側はこうした表記変更により実際の品質や安全性、国際規格への適合性をアピールしようと試みていますが、その効果は市場や消費者の受け止め方に依存しているのが現状です。

また、この表記変更は単なるブランド戦略の一環とも言えます。従来の「Made in China」というレッテルに対して、「こちらの製品は確かな技術と品質に裏打ちされた商品です」と訴える狙いがあるものの、実際のところ表記を変えただけで消費者の評価が大きく変わるかは疑問です。むしろ、商品の生産国欄に見慣れない「Made in PRC」という表示があると、「なぜそうなっているのか」と戸惑う声が、各地の消費生活センターに寄せられる事例も見受けられます。

このように企業は単に表記を変更するだけでなく、その意味や背景、そして実際の製品性能についても丁寧に説明する必要があると思います。最終的には、どのような表示を採用しても、製品自体の実態が伴わなければ消費者の信頼を得るのは容易ではありません。

made in p.r.c